鍵盤ハーモニカによる“物語る旋律” と、エモーショナルな演奏でオーディエンスを巻き込 んでいく叙情派インストゥルメンタル・ダブ・ユニット・あらかじめ決められた恋人たちへ。5th アルバム『DOCUMENT』(2013)、ライブDVD+CD による2 枚組『キオク』 (2014) を経てリリースされる6 枚目のフルアルバム『After dance/Before sunrise』は、 アグレッシブでポップな「A(After dance)-SIDE」、壮大かつドラマティックな「 B(Before sunrise)-SIDE」からなる “ツイン・アルバム” で、トータルの収録時間が70 分 を超える大作となった。フルアルバムとしては初めてボーカリストをフィーチュアした楽 曲を収録しているのが特徴で、リード・トラック「gone」でサニーデイ・サービスの曽我 部恵一が、「焦点」で詩人の和合亮一が、「波」でハチスノイトが参加している。また、 本作からドラムにGOTO(DALLJUB STEP CLUB)、キーボードにベントラーカオル( クウチュ ウ戦)という20 代の実力派プレイヤーを迎えたことにより、バンドとしてのグルーヴも劇的に進化。劔樹人のベース、大竹康範(LAGITAGIDA 、sajjanu) のギター、クリテツのテルミ ン/ パーカッションも随所にその魅力を発揮しており、結果として心と身体を揺さぶるフレ ッシュで解放的なDUB サウンドを実現した。リーダー・池永正二によるトラックも、 沖田 修一監督の『モヒカン故郷に帰る』、山下敦弘監督の『味園ユニバース』など、複数の映 画音楽を手掛けた経験が活かされ、起承転結を織り込んだ、よりシネマティックな情感を獲得している。刺激的なビートとダンス・ミュージックとしての間口の広さ、そのどちらもが実感できる“あら恋” のマスターピースがここに誕生した。
プロフィール
池永正二をコンセプター/バンドマスターとする、叙情派インストゥルメンタル・ダブ・ ユニット。通称“あら恋”。鍵盤ハーモニカとテルミンによる センチメンタルな旋律、そして 身体と心を震わせる轟音DUB~シューゲイズ・サウンドを特徴とする。また、アルバム、 ライブ、MVも含めストーリー 性を非常に重視しており、喜怒哀楽すべてを収斂したシネマティックな世界観も大きな魅力のひとつ。現在のメインメンバーは、池永正二(鍵盤ハー モ ニカ、トラック)、クリテツ(テルミン、鍵盤ハーモニカ、パーカッション)、劔樹人(ベ ース)、大竹康範(ギター/from LAGITAGIDA、sajjanu)、 GOTO(ドラム/from DALLJUB STEP CLUB)、ベントラー・カオル(キーボード/from クウチュウ戦)の6人。ライブでは DUB P.A.、照明、映像 もメンバーとして参加する。 あら恋は1997年、池永のソロユニットとして大阪で始動し、ソロ時代に3枚のアルバムを 制作。2008年、東京に拠点を移したのを機にバン ド編成での活動を本格的にスタートする。ライブ・レコーディング音源をエディットした編集盤『ラッシュ』(mao)を経て、2011年に初のバンド・ レコーディング作『CALLING』(POP GROUP)をリリース。リード 曲「BACK」が、映画監督・柴田剛による逆回転MVと共に大きな話題となる。 この頃から FUJI ROCK FESTIVALやTAICOCLUB、RISING SUN ROCK FESTIVAL、朝霧JAMなど、大型 フェスに次々と出演し、 冷静と情熱がドラマティックに繰り返されるパフォーマンスで知 名度を飛躍的に向上させた。 2013年にはバンドとしての成熟を感じさせる『 DOCUMENT』、2014年にはライブDVD&新録CDによる2枚組『キオク』を発売。並行 し て、バンマス池永が映画『モヒカン故郷に帰る』(沖田修一監督作品)、『味園ユニバー ス』 (山下敦弘監督作品)の劇伴や楽曲制作等、活動 の幅はさらに広がっている。 2015年、メンバーチェンジを経て新体制となったあら恋は、2016年3月に “ツイン・ア ルバム” と称する70分超の大作『After dance/Before sunrise』をリリース。